
【軽量ホイール:前】
【軽量ホイール:後】
【純正ホイール:前】
【純正ホイール:後】
チェーンリングとスプロケットの最適化で、理想のギア比を手に入れたが速度アップへの探求はまだ終わらない。
次なるターゲットは、自転車の走りを最も劇的に変えると言われる、カスタムの王道「軽量ホイール交換」へと向かう…。
管理人シバ:
AIさん、いよいよホイール交換についてです!
自転車カスタムの世界では、「走りを変えたければ、まずホイールを替えろ!」そして「どうせ替えるならカーボンでしょ!」というのが、まるで常識のように語られていますよね。
でも、色々と考えた末、僕はあえて高価なカーボンではなく、軽量な「アルミホイール製」を選ぶことにしたんです。
AIさん:
シバさん、その選択、ミニベロという自転車の本質を深く理解した、非常に賢明な判断だと思いますよ。
なぜ、700cロードバイクの世界では絶対的な正義とされるカーボンディープリムホイールが、ミニベロにおいては必ずしも最適解とは言えないのか。その理由を一緒に解き明かしていきましょう。
空力効果の「限界」:
カーボンディープリムホイールの最大のメリットは、高速巡航時の「空力性能(エアロダイナミクス)」です。
しかし、ホイール径が小さいミニベロでは、スポークが短く、リムが走行性能に与える空力的な影響は700cほど大きくありません。
なぜなら、ミニベロが主戦場とするストップ&ゴーの多い街中や、比較的低〜中速域のサイクリングでは、高価な投資に見合うだけの空力効果を得にくいからです。
「剛性」と「乗り心地」のバランス:
シバさんのIdiomのような高剛性なアルミフレームに、非常に硬いカーボンホイールを組み合わせると、乗り心地が過度に硬くなり、路面からの突き上げでかえって疲れてしまうことがあります。
しなやかさも併せ持つ高品質なアルミホイールの方が、快適な乗り心地とのバランスを取りやすい場合があります。
究極の「コストパフォーマンス」:
そして、これが最大の理由かもしれません。
高品質なカーボンホイールに投資する予算があれば、「高品質な軽量アルミホイール」+「高性能なタイヤ」+「TPUチューブ※詳しくは下記の、究極の軽量化!「TPUチューブ」を。」という組み合わせが、より少ない投資で、漕ぎ出しの軽さや乗り心地といった、体感しやすい性能を劇的に向上させることができるのです。
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新しい軽量ホイールは、まさに走りを変える魔法のパーツ。しかし、その魔法を手に入れるには、購入前に絶対に確認すべき「4つの呪文」があります。
これを一つでも間違えると、せっかくのホイールがただのオブジェになってしまいますよ!
呪文@:「O.L.D.(オーエルディー)」の数字を合わせよ!
これは、フレームにホイールをはめ込む部分の「幅の規格」です。
フロントとリアで数値が異なります(例:フロント100mm, リア130mm)。
なぜなら、この数字が1mmでも違うと、物理的にホイールをフレームに取り付けることができないからです。購入前に、必ずご自身の自転車のO.L.D.を測っておきましょう。
呪文A:「ブレーキタイプ」の封印を解け!
あなたの自転車のブレーキは、ホイールのリムを挟む「リムブレーキ」ですか?それとも、ホイールの中心にある円盤を掴む「ディスクブレーキ」ですか?
なぜなら、この二つは全く互換性がなく、違うタイプのホイールを買ってしまうと、ブレーキが取り付けられず、止まることさえできなくなってしまうからです。
呪文B:「車軸の固定方法(アクスル)」を見極めよ!
これは、特にディスクブレーキの自転車で重要になる、新しい呪文です。
あなたの自転車のホイールは、昔ながらのレバーで固定する「クイックリリース」ですか?それとも、太いネジのような棒(アクスル)をフレームに直接ねじ込む「スルーアクスル」ですか?
なぜなら、この二つの固定方法は、フレーム側の設計が全く異なるため、一切の互換性がないからです。
クイックリリース用のフレームにスルーアクスルのホイールは入りませんし、その逆もまた然り。O.L.D.とブレーキタイプが合っていても、ここで間違うと、全てが水の泡になってしまいます。
呪文C:「未来の段数(11sなど)」を予言せよ!
もし、将来的にシマノ105などの11速コンポーネントにアップグレードする計画が少しでもあるなら、購入するホイールが「11速対応」かどうかを必ず確認してください。
なぜなら、8速や9速用のホイール(フリーハブボディ)には、11速のスプロケットは取り付けられないからです。
ここで未来を見据えておけば、将来の無駄な出費を劇的に抑えることができますよ。
この4つの呪文さえ忘れなければ、あなたもきっと、最高の足回りを手に入れられるはずです!
管理人シバ:
そうなんです!そして、新しいホイールを買う前に、僕はまず純正ホイールの可能性を信じて、ハブの「カップ&コーン」ベアリングの分解・洗浄・グリスアップに挑戦してみました。
AIさん:
それこそがカスタムの真髄です、シバさん!多くの人が見過ごしがちな部分ですが、そこにこそ走りを変えるヒントが隠されています。
管理人シバ:
でも、なぜシマノのような大手メーカーでさえ、今でもこの一見古風な「カップ&コーン」方式を採用しているモデルがあるんでしょうか?
構造の秘密:
多くの安価なホイールが採用する「シールドベアリング」が、一体型のカートリッジを交換する方式なのに対し、「カップ&コーン」は、ボールベアリングが剥き出しで、玉当たり調整(プリロード調整)が可能な構造になっています。
メンテナンスの威力:
なぜ、この一手間が驚くほど回転性能を向上させるのか。それは、工場出荷時のグリスは、耐久性を重視した硬いものが少量塗られているだけの場合が多いからです。
これを一度きれいに洗浄し、高性能なグリスをたっぷりと充填し、ゴリ感もガタつきもない絶妙な玉当たり調整を行うことで、新品時を遥かに超える、驚くほどスムーズな回転を手に入れることができるのです。
シマノの哲学:
シマノがこの方式にこだわる理由の一つは、まさにこの「メンテナンスさえすれば、長期間にわたって最高の性能を維持できる」という、耐久性と合理性にあると言えるでしょう。
純正ホイールの回転性能を蘇らせる「カップ&コーン」メンテナンス。私が「これだけは絶対に必要だ!」と感じた、3つの神器と手順の勘所をお伝えします。
ベアリング球は「磁石」で回収し、「網」で洗浄すべし!
分解すると、驚くほど小さなベアリング球がたくさん出てきます。これを一つでも無くすと、そこで作業は終了です。強力なネオジム磁石を使えば、散らばった球を安全かつ確実に回収できます。
そして、パーツクリーナーで洗浄する際は、ステンレス製の小さな網の上で行うこと。なぜなら、これで洗浄液だけが下に落ち、大切なベアリング球の紛失を完璧に防げるからです。
グリスは「シマノプレミアムグリス」を、ケチらずたっぷりと!
ベアリングの性能と寿命は、グリスの質で決まると言っても過言ではありません。私が選んだのは、信頼のシマノプレミアムグリス。
なぜなら、これは単なる潤滑だけでなく、水やホコリの侵入を防ぐ強力なシールの役割も果たしてくれるからです。洗浄したハブの受け皿(ワン)に、ためらうことなくたっぷりと充填しましょう。
最後の「玉当たり調整」こそが、魂を込める瞬間
全てを組み上げた後、ハブ軸のナットを締める「玉当たり調整」。
これが、この作業の最も難しく、そして最も楽しい部分です。締めすぎれば回転が重くなり、緩めすぎればガタが出る。指先の感覚だけを頼りに、ゴリ感もガタつきもない「ゼロポイント」を探し出す。
この職人のような作業こそが、愛車に新しい命を吹き込む、最高の瞬間ですよ。
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管理人シバ:
AIさん、理論上は「カップ&コーン」も素晴らしい性能のはず…と頭では理解しました。でも、心のどこかで「本当にそうなの?」という疑問が消えませんでした。
そこで、私は自分の携帯で、非常にシンプルな、しかし残酷な実験を記録することにしたのです。
私が魂を込めてメンテナンスした純正ホイールと、新しい購入候補である「シールドベアリング」の軽量アルミホイール。この二つを、同じように手で強く回し、一体どちらが長く回り続けるのか。動画サイトでよく見る、あの回転持続時間の比較テストです!
AIさん:
ほう、シバさん!それは非常に興味深い実験ですね!結果はどうでしたか?
管理人シバ:
それがですね…愕然としました。
結果は、シールドベアリングの軽量アルミホイールの圧勝。
私がメンテナンスした純正ホイールも、以前よりはるかにスムーズに回るようになっていました。
でも、新品シールドベアリングの、あの「スーーーーッ…」と、どこまでも静かに回り続ける様は、私が想像していたのと全くの別次元でした。
そこに映っていたのは、1分以上も長く回り続けるシールドベアリングの姿と、ただただ唖然とする私でした。「これほど違うとは…」
私の意見ですが、「カップ&コーン」は負荷がかかって減速していく様子がわかるのですが、「シールドベアリング」は、予想以上に回転が伸びていく様子を、この動画から体感してください。
ちなみに、下記の動画は上が「カップ&コーン」、下が「シールドベアリング」の動画です。
手動誤差も予想できましたので、それぞれ20回以上も試してみた中で一番平均的な画像をアップしています。
手動誤差も予想できましたので、それぞれ20回以上も試してみた中で一番平均的な画像をアップしています。
管理人シバ:
この結果を見て、正直少し落ち込みました。
この圧倒的な性能差は、単に「カップ&コーン」と「シールドベアリング」の構造的な違いだけなのでしょうか、と疑問が浮かんできたからです。
それとも、私のメンテナンス技術が未熟で、カップ&コーンの性能を100%引き出しきれていない、というのも大きな原因なのではないでしょうか…?
AIさん:
シバさん、その自己分析、素晴らしいです!そして、その両方が「正解」なんですよ。
なぜ、シールドベアリングが圧勝したのか。その理由を、正直にお話ししましょう。
シールドベアリングの強み:
シールドベアリングは、工場で精密に組み立てられ、密閉されたカートリッジです。誰が取り付けても、常に80点〜90点の安定した高性能を発揮してくれます。メンテナンスフリーで、性能のブレが少ないのが最大のメリットです。
カップ&コーンの難しさと可能性:
一方、カップ&コーンは、「玉当たり調整」という、非常に繊細な職人技が求められます。この調整が完璧に決まれば、理論上はシールドベアリングを凌駕するほどの、120点の回転性能を引き出すことも可能です。
しかし、その調整は非常に難しく、少しでも締めすぎれば回転が重くなり、緩めすぎればガタが出ます。シバさんのように、誠実にメンテナンスをされても、いきなり120点を出すのは至難の業なのです。
管理人シバ:
なるほど…!つまり、僕のメンテナンス技術が未熟だった、というのも事実なんですね。
AIさん:
はい。しかし、それは決して恥じることではありません。むしろ、その難しさに挑戦されたこと自体が素晴らしいのです。
そして、シバさんは今回の実験で、ご自身の「現在地」を正確に知ることができました。
管理人シバ:
AIさんと話していて、決心がつきました。
確かに、カップ&コーンのメンテナンスを極める、という道も面白いかもしれません。
でも、今の僕が求めているのは、最高の回転性能を求めて何度も調整を繰り返すことではなく、「安心して、確実に高性能を享受できる」ということ。
だとしたら、今の僕にとっての最適解は、「シールドベアリング」の軽量アルミホイールに他なりません。
AIさん:
シバさん、それこそが、今回の探求の旅で見つけ出した、最高の「答え」ですね!
ご自身の経験と、客観的な事実、そして「自分が何を求めているのか」という内なる声。その全てを統合して下された、完璧な決断だと思います。
さあ、新しいホイールで、次の冒険に出かけましょう!
管理人シバ:
AIさん、そして、ホイール全体の交換や、TPUチューブのような究極の軽量化に手を出す前に、私がまず試した、そして多くの読者の皆さんにも最初にお勧めしたいのが、タイヤそのもののアップグレードなんです。
私のIdiomに元々付いていたのもKENDAというメーカーのタイヤでした。そこで私は、なぜいきなり違うブランドの高価なタイヤに飛びつくのではなく、同じKENDAの中でも、一つだけランクが上の、より高性能なモデルに交換してみることにしたんです。
AIさん:
シバさん、それは非常に論理的で、賢明なアプローチですね!
管理人シバ:
僕がそうしたのは、純粋な性能差を体感したかったからです。メーカーが変われば、ゴムの質や設計思想も全く変わってしまいますよね。
同じメーカーの中でグレードを上げることで、「タイヤが良くなると、走りはどう変わるのか」という、その本質的な変化を、一番分かりやすく感じられると思ったんです。
AIさん:
まさに「比較実験」の基本ですね。それで、結果はいかがでしたか?
管理人シバ:
劇的でした。
漕ぎ出しの軽さ、路面に吸い付くようなグリップ感、そして何より、一度スピードに乗った時の転がりのスムーズさ。全てが、純正タイヤとは明らかに一段階上のレベルでした。
「ああ、タイヤを変えるだけで、自転車ってこんなに気持ちよくなるんだ!」と、心の底から感動したのを覚えています。
シバさんのその感動こそが、多くのサイクリストが「カスタムの第一歩は、まずタイヤから」と言う理由です。
なぜなら、タイヤは、自転車と路面が接する唯一のパーツだからです。ここの性能が上がることで、
といった、走りの根幹に関わる全ての要素が、一気にレベルアップするのです。
管理人シバ:
そうなんです。そして、この「良いタイヤ」の気持ちよさを知った上で、さらにその先の軽さを求めたくなった。
だからこそ、次のステップとして「TPUチューブ」という選択肢が見えてきた、というわけなんです。
管理人シバ:
AIさんの解説、ありがとうございます!まさにその通りで、タイヤ交換は費用対効果が抜群です。
ただ、その「タイヤ選び」と「交換作業」にも、ミニベロならではの、そしてDIYならではの、いくつかの「壁」がありました。
私の経験から得た、3つのポイントをお話しさせてください。
視点@:なぜ「最高級」ではなく「ワンランクアップ」を選んだのか?
もちろん、世の中にはもっと高価で高性能なタイヤがたくさんあります。しかし、私が今回あえて純正と同じKENDAの「ワンランク上」のモデルを選んだのには、明確な理由があります。それは、コストパフォーマンスです。
なぜなら、数万円もする高級タイヤに交換しても、その性能を100%引き出せるかは乗り手次第。それよりも、数千円の投資で確実に体感できる性能向上を狙う方が、私のような「街中冒険ライド」には、はるかに賢明な選択だと考えたからです。
視点A:451ホイール、23C幅…「規格の壁」との戦い
そして、これがミニベロカスタムの宿命なのですが、私のIdiomが採用している「451ホイール」で、かつ「23C」という細い幅に適合するタイヤの選択肢は、700cロードバイクと比べて、驚くほど少ないのが現実です。
なぜなら、市場規模が小さいため、多くのメーカーがこのニッチな規格のタイヤを製造していないからです。
「このブランドの、あのモデルが欲しい!」と思っても、そもそも451/23Cサイズが存在しない…。
この「規格の壁」を乗り越え、自分の自転車に合う製品を探し出す手間と時間は、覚悟しておく必要があります。
視点B:タイヤ交換は、全てのカスタムの「必須科目」である
最後に、タイヤ交換の作業そのものについてです。正直、最初は少し面倒に感じるかもしれません。しかし、パンク修理を始め、タイヤの着脱は、これから自分でカスタムを楽しんでいく上で、避けては通れない必須の技術です。
なぜなら、このスキルさえ身につけてしまえば、ホイール交換も、TPUチューブへの交換も、怖がる必要がなくなるからです。
管理人シバ:
でも、AIさん。タイヤ交換って、具体的にどうやるんですか?難しそうで…。
AIさん:
ご安心ください、シバさん!基本さえ押さえれば、誰でもできますよ。ざっくり言うと、この3ステップです。
AIさん直伝!タイヤ交換、基本の3ステップ
空気を抜き、タイヤを揉む:
まず、チューブの空気を完全に抜きます。その後、タイヤの側面全体を揉むようにして、ホイールのリムに張り付いている部分を剥がします。
タイヤレバーで、片側を外す:
「タイヤレバー」という専用のヘラのような工具を、タイヤの縁(ビード)とリムの間に差し込み、てこの原理で片側のビードをリムの外にめくり出します。
チューブを抜き、タイヤを外す:
片側のビードが外れたら、バルブから順にチューブを抜き取ります。その後、タイヤ全体をリムから取り外せば完了です!取り付ける時は、この逆の手順ですね。
AIさん:
最初はタイヤが固くて大変かもしれませんが、YouTubeなどには素晴らしいお手本動画がたくさんあります。ぜひ、この機会にマスターしてしまうことを、強くお勧めします!
管理人シバ:
そして、仕上げは「TPUチューブ」への交換です。
正直、最初は「たかがタイヤのチューブでしょ?」と半信半疑でした。でも、これは本当に驚きました。漕ぎ出しの軽さが明らかに違うんです!
ただ、良いことばかりじゃなくて、取り付けにはちょっとコツが必要だったり、いくつかデメリットも感じました。
AIさん:
シバさん、その「漕ぎ出しの軽さ」という体感、まさにTPUチューブがもたらす最大のメリットです!
そして、その効果が特にミニベロで劇的に感じられるのには、明確な物理的な理由があるんですよ。
物理的なアドバンテージ@:回転部分の「外周部」を軽くする魔法
まず、なぜ数グラムのチューブ交換がこれほどまでに効果的なのか。
それは、チューブが「回転部分の最も外周部」にあるからです。物理の法則では、ホイールの中心部で100g軽量化するよりも、外周部で10g軽量化する方が、漕ぎ出しや加速といった「回転させ始める力(慣性モーメント)」への影響が遥かに大きいのです。
物理的なアドバンテージA:ミニベロだからこそ、その魔法が“増幅”される!
そして、ここからがシバさんのご指摘の核心です。
なぜ、この効果が700cのロードバイクよりもミニベロでより強く感じられるのか。それは、同じ速度で走る場合、ミニベロのタイヤは700cのタイヤよりも、より多く回転しなければならないからです。
例えば、時速20kmで走っている時、シバさんの451ホイールは約174回転/分するのに対し、700c(28cタイヤ)は約125回転/分です。つまり、ミニベロのタイヤはロードバイクよりも約1.4倍も多く回転しています。
TPUチューブによる「回転の軽さ」という恩恵を、ロードバイクよりも1.4倍も多く、短い時間で何度も何度も受けることになる。この効果の積み重ねが、シバさんが感じた「明らかな漕ぎ出しの軽さ」に繋がっているのです。
まさに、ミニベロの「弱点(慣性が小さい)」が、TPUチューブというカスタムにおいては「長所(軽量化の効果を増幅させる)」に変わる、非常に面白い現象ですね!
管理人シバ:
そうなんです。正直、試走で50km走った時、乗り始めの軽さには感動しましたが、ただ、数キロも走ればその軽さに慣れてしまって、まるで以前からこの軽さだったように感じたことなんです。
その後、試しに元のブチルチューブに戻してみたら…もうペダルが重くて重くて、驚きました! これで、TPUチューブの効果が本物だったと確信しましたね。
ただ、一度エア漏れのトラブルを経験したので、もし出先でパンクしたら、取り付けにコツがいるTPUチューブを交換するのは少し心配にもなりました。
でも、予備チューブも含めて軽量化できるメリットは大きいですね。最近は価格も安くなってきたので、これは一度試してみる価値、大アリだと思います!
TPUチューブは、まさに「諸刃の剣」。その性能を100%引き出し、トラブルを避けるために、私が身をもって学んだ「これだけは!」というポイントを、最後に5つの鉄則としてお伝えします。
鉄則@:取り付けは「風船を扱う」如く、繊細に
TPUチューブは非常に薄く、ペラペラです。タイヤにはめる時、これがまた難しい。そこで、私が編み出したコツがあります。
注意書きには「空気を入れすぎると元に戻らない」とありますが、ほんの少しだけ空気を入れて、風船を軽く膨らませるような感じにしてからタイヤにはめるのです。
なぜなら、これだけでチューブに程よいハリが生まれ、タイヤとリムの間に噛み込んでしまう「リム噛み」のリスクを劇的に減らせるからです。この「いい塩梅」を見つけることが、取り付け成功への近道ですよ。
鉄則A:空気入れは「バルブの根元」を指で支えるべし!
これは非常に重要です!TPUチューブは、バルブの付け根部分の強度が、従来のブチルチューブほど高くないようです。
ポンプヘッドを付け外しする際に、何も考えずにグリグリやってしまうと、バルブの根元の接着を傷つけ、そこからエア漏れを起こすことがあるようでした。
空気を入れる際は、必ずバルブの根元をタイヤごと、指でしっかりと支えながら、ポンプヘッドをまっすぐ抜き差しする。この「一手間」が、チューブの寿命を大きく左右します。
鉄則B:空気圧は「マイナス10%」から探求を始めよ!
TPUチューブは、素材の特性上、同じ空気圧でもブチルチューブより乗り心地が硬く感じられます。今までと同じ感覚で空気を入れると、路面からの突き上げがキツく感じるかもしれません。
なぜなら、素材のしなやかさが違うからです。まずは、普段の空気圧より10%ほど下げた値から試してみてください。
ちなみに、私も色々試した結果、今は10%ほど下げた圧が、快適性と走行性能のベストバランスだと感じています。ここから、あなただけの「最適空気圧」を探す、新しい旅が始まります。
鉄則C:空気圧チェックは「乗る直前」が常識と知るべし!
TPUチューブは、ブチルチューブに比べて、空気の自然な抜けがかなり速いです。これは製品の欠陥ではなく、素材の特性です。
なぜなら、TPUという素材の気密性が、ブチルゴムより少しだけ低いからです。ですので、ライド前日に空気を入れても、翌朝には少し圧が下がっています。
最高の性能で走るためにも、空気圧チェックは「乗る直前」に行うことを、新しい習慣にしましょう。
鉄則D:最高のメリットは「予備チューブ」にあり!
走行中の軽さも素晴らしいですが、私が感じるTPUチューブ最大のメリットは、「予備チューブの軽さとコンパクトさ」です。
サドルバッグの中身が驚くほど軽くなり、スペースにも余裕が生まれる。この「お守り」が軽くなるという精神的な余裕は、ロングライドにおいて、何物にも代えがたい価値がありますよ。
最近は価格も安くなってきています。この「光と影」を理解した上で、一度試してみる価値は、大いにあると私は思います!